ファッションのトレンドはレディスアパレルから

ファッションのトレンドはレディスアパレルから

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ファッション業界でも特に「レディスウェア市場」は、流行の激しい業界です。トレンドを掴むためには、レディスアパレルを見ろと言われるほどです。アパレル市場で最大のシェアを占めるレディスアパレルですが、これまで成長を続けてきたレディス市場も今、根本に立ち戻り方向転換する時代がきたようです。

 

ファッションのトレンドはレディスアパレルから

 

レディスアパレル業界は、大きく次の4つの業界に分けることができます。

 

  1. 婦人服業界(重衣料。スーツ、ジャケットなど)
  2. トップス業界(ニット・カット、シャツ、ブラウスなど)
  3. ボトムス業界(パンツ、スカートなど)
  4. フォーマル業界(パーティドレス、喪服など)

 

これ以外に、コートや革、イレギュラーサイズなどを製造販売する企業もあり、単品ごとに多数の専門的なメーカーがあるのもレディスアパレル業界の特徴と言えるでしょう。それぞれの業界は、「卸商」と「製造」(縫製、ニッターと呼ばれる編み物業者)で成り立っています。

 

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その内、大きな売上をあげているのは卸商です。日本の婦人服卸市場は約5兆円弱であり、この数年はレディスウェア市場は、縮小を続けているのが現状です。卸売を中心に売上の動きを見ると、レディスアパレル業界は売上上位50社、1兆2300億円を占める市場となっています。その内訳は、これまで長い間大手メーカーがそのシェアの多くを占めてきました。

 

この現象は、今でも続いていますが、一方で成長性の高い中堅企業も目立ち始めてきたのです。これまで知名度の低い中堅企業が業績を伸ばし、逆に有名だった大手メーカーの業績が落ち込むという逆転の減少が起こってきているのです。

 

 

サンエーインターナショナルと東京スタイルが「TSIホールディングス」を設立し、経営統合を図りました。その一方で、「レナウン」のように海外企業の傘下に入るとともに、中国市場へと世界へ進出し始めた企業もあります。

 

どのような形態になったとしても、総合型で経営を進めてきたレディスアパレルメーカーは方向性を今一度整理する転換期にきています。今後の自社のレディスファッション業界における位置を明確にしておく必要があるでしょう。

 

 

レディスアパレルは、「日本のファッション業界のけん引役」、「トレンドの発信源」という重要な役割を担っています。しかし、最近の状況を見ているとレディスアパレルがトレンドを作るのではなく、日本の消費者がトレンドを作りそれが世界から注目を浴びているというのが実態なのです。消費者にある主導権をメーカーが握るようにし、消費者に提案しなければ、ただ商品をつくるだけのメーカーになってしまいます。

 

レディスウェア業界は、お客様のトレンドの変化に敏感になり、次のトレンドとなる商品を一足早く提案しなければならない業界です。「スーパーエレガンス」のトレンドが終わり、カジュアルトレンドがピークとなった今、次の「本物」の時代に対応するための商品開発を迅速に始めること、それが今の成長ポイントでしょう。



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