これからのベビー・キッズ業界の将来

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ベビー・キッズ世代については、出生率が伸び悩み、市場は確実に縮小していくと言え、人口減少により大きく変化していくことが予測されます。だから、反対に成長していく機会のある市場とも考えられます。

 

これからのベビー・キッズ業界の将来。少子化の時代にどう対応するか

 

ベビー・キッズは、下記の3つの市場で成り立ちます。

 

  1. ベビー (生後0か月から24か月までの乳幼児)
  2. トドラー (2歳から5歳までのキッズ)
  3. キッズ (6歳から12歳までの小学生)

 

ベビー・キッズ市場を構成しているメーカーや卸の多くは中小企業です。この市場の売上上位20社を除くと、そのほとんどが年商40億円以下という規模です。また、商品のサイズピッチやデザイン特性などの理由から、手間がかかる上に利益性が低いという理由のために、新規参入の企業も少ない状況でした。

 

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このような状況は、ベビー・キッズ業界の長い間停滞感を生み、老舗系や現金卸系企業が市場を占有し、新しい風が入ってこない状況を生み出しました。1980年代に入り、子どもに対するお金のかけ方が変わりました。これにより、新しい企業が次々とこの業界に参入し始めたのです。三起商工(ミキハウス)などがその代表格に入ります。

 

1990年代に入ると、子ども一人にたくさんのお金をかけるという流行が出てきました。これは「シックスポケットキッズ」と呼ばれ、子どもの両親(パパ・ママ)だけでなく、それぞれの父親、母親(両ジジ・ババ)の計6人が財布をこの子どものために使うという意味で発生した言葉です。

 

 

これが大きなきっかけとなり、「子どもの大人化現象」、「お姉さんファッションブーム」、「ストリート系キッズファッション」などのベビー・キッズ業界の賑わいを予測させるような言葉が次々と誕生し始めたのです。

 

近年のベビー・キッズ市場は、ますます進化しています。雑誌とのタイアップやキッズアパレルだけのファッションショーが開催されるなど、ベビー・キッズ主体のイベントもたくさん実施されています。商品の品質も良くなり、ファッション性も格段に進化したものが多く出回っています。ただ、これが子ども人口の減少に歯止めをかける手立てとなっているかというとそうでもないのです。

 

 

しかし、ベビーからキッズまでの幅広い年齢層をカバーしたデイリーウェアと雑貨に特化して、全国展開している「西松屋チェーン」(兵庫)は成長を維持しています。また、キッズファッション誌「ニコ☆プチ」(新潮社)から出てきたブランドで「ロニィ」、「ピンクシャワー」、「バナナチップス」などのブランドは、この不況の中でも売れ行きが良いようです。

 

目新しく珍しい、ブランド力、この2点で今後ベビー・キッズ市場の中で伸びていくことができそうです。キッズ市場は、少子化を理由に売れないと判断することはできません。購買対象である子どもの親がどこにお金をかけたいのかという親の視点を持ち、市場を見つめることが必要です。キッズには、まだまだ市場を伸ばすチャンスがありそうです。



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