専門店の展開が変化している

専門店の展開が変化している

このエントリーをはてなブックマークに追加  

以前から国内の流通業界の多くは、専門店が占めています。しかし最近では、これまでのような形態ではないSPA(製造小売業)の業態が圧倒的に増えてきています。

 

専門店の展開が変化している

 

専門店を展開規模で分けると、ナショナルチェーン型(全国展開)とリージョナル型(特定立地をターゲット)にわけられます。従来はリージョナル型専門店が主流で、ターゲットを絞り込んだ製品を取り揃えていたのですが、単独のお店の品揃えには限界があり、だんだんとお客様のニーズに応えきれなくなってくるとともに、このような専門店は減少していきました。

 

 

一方、全国規模の専門店は自社製品を開発、生産し、それらをもとに店舗数も増やしていきました。今や、そのような大手企業でないとショッピングセンターへの出店も難しい現状です。専門店が生き残るための道は、大型チェーン化していくしかないのでしょうか。

 

ナショナルチェーン型の専門店は、店・商品・イメージすべてを標準化しようとするので専門店が本来もつべきオリジナリティーや専門性がなくなりつつあります。その一方、一店舗しかない店や、一点ものが見つかるような古着専門店、マイナーな専門店に人気が集まる傾向もあります。

 

専門店の本質である独自性、専門性をはっきりと打ち出せる会社が要求されている時代となってきているのです。

 

スポンサーリンク

 

セレクトショップの将来性とは?

 

現在のセレクトショップと、品揃え専門店はもともと同じものでした。なぜ、セレクトショップが売上を伸ばしていったのでしょうか。セレクトの枠にとらわれず、新しい形態を築いていくことが将来性につながります。

 

 

もとは同じはずであった、品揃え専門店とセレクトショップが今や異なる業態となってしまいました。多くの品揃え専門店が顧客の年齢にあわせ、商品の年齢も上げてしまい、コンセプトが崩れてしまったのが失敗でした。かたやセレクトショップはターゲットを固定し、商品の幅を広げていったり、商品に合わせたライフスタイルを提案したりして成功していったのです。

 

顧客のみならず、商品まで年を取ってしまったお店は魅力も衰えてしまいます。品揃え専門店は次第に色あせた存在となっていきました。セレクト御三家と呼ばれるビームス、シップス、アローズの人気店はピュアセレクト(純粋な品揃え)をコンセプトにスタートしました。

 

 

国内外を問わず、自社のコンセプトに合った商品を仕入れ販売するのです。感度の高いセレクションがお客様に支持され続け、現在のような成長をとげているのです。

 

固定客に支持されるにつれ、これらセレクトショップはオリジナルの商品を作り始め、現在では多くのセレクトショップがPB(プライベートブランド)を軸に商品展開をしています。セレクトショップは仕入れにとどまらず、商品づくりもできる自由な業態へと変化し、その柔軟さにお客様も熱中してついてきてくれるのではないでしょうか。



このエントリーをはてなブックマークに追加