製造販売小売業(SPA)の差別化の必要性

製造販売小売業(SPA)の差別化の必要性

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SPAは「製造販売小売業」という意味を表しますが、日本のアパレル業界でも今日では当たり前の業態のひとつとされています。自社のオリジナルの商品で勝負するこの業態も、これからは世界の中で世界企業と競争しなくては、生き残ることのできない業態となってきました。

 

SPAとは、自社のプライベートブランド100%で商品構成を組んだ店舗のことですが、「製造販売小売業」、「製造小売」などと呼ばれています。これまでの商品を企画・製造するアパレルメーカーや卸会社から仕入れた商品を並べる「品揃え型専門店」は、自社製品を作ることはほとんどなく、基本的には全て仕入れによって商品を構成していました。

 

製造販売小売業(SPA)の差別化の必要性

 

それに対し、SPAはメーカー機能を持ち合わせた品揃え型専門店というイメージの企業になります。SPAがここまで勢い良く成長してきたのには、いくつかの理由が考えられます。

 

  1. 高い粗利率
  2. 自社のコンセプトを自社でコントロールし、常に一定以上のイメージ形成が可能
  3. ロスの徹底排除が可能。無駄な在庫はもたない。
  4. システム化されたMDフォーマットを基準に、世界各地に店舗網を広げることが可能

 

スウェーデンのSPA企業である「H&M」は、2001年2月ニューヨークに出店して以降、とどめることのできないくらいの勢いで店舗網を広げています。それは、ただ安いという理由だけでなく、「H&M」というブランドがトレンド性とファッション性というものを持ち合わせて展開していることから、消費者もこのブランドに集まり、世界中で人気となったのです。

 

 

このように、これからのSPA業態は、粗利がとれるからという単純な理由だけでは、業態開発しても成長は望めないでしょう。今後のその業態がどのようなコンセプトを持って商品開発し、お客様に提案するのかがはっきりと分かることが成功の秘訣なのです。



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