SCMの現状と問題点についての理解

SCMの現状と問題点についての理解

このエントリーをはてなブックマークに追加  

SCMによる経営の効率化が進んでいます。SCMの利点は、流通のムダがなくなることと、効率的な事業運営が可能になることです。ここで気を付けたいのは、SCMを実現するために企業最適だけを考えないことです。

 

SCMの現状と問題点についての理解

 

アパレル業界において、SCMが発展してきたのは不況があったためです。時代の流れと傾向を見てみましょう。

 

モノが売れていた時代

商品がたくさんあっても処理ができた。そのため、SCMのような概念は必要とされなかった。

 

モノの余る時代
 

バブル期のように店頭に商品を入れても余る。又は、効率優先で考えて、商品を絞ると足りなくなる。というような、アンバランスな状況が続く。

 

最近

メーカーは、完全に「生産調整」に入っている。欠品が常態化している売場もあるくらい。→再び不況感が日本全体をただよう兆しで、ファッション関係の商品も売りにくい世の中の流れとなっているのが現状。「売れるときに売れる商品を品揃えする」体制が今本当に必要とされている。

 

このような流れで、今日、「SCM」へ真剣に取り組み始める企業が増えてきたのです。

 

スポンサーリンク

 

SCMの本質は、なんでしょうか。流通過程で生じるロスをなるべく取り除いて、より効率的な経営を作り上げるという点は大きなポイントとして挙げられますが、これは本質とは言えません。お客様の6適を実現するための仕組み、この考えこそが本質なのです。6適とは、お客様の満足度のことで「適時・適品・適価・適サービス・適提案」のことで、メーカーも小売業もお客様の6適を満たすための仕組み作りが必要なのです。

 

小売業の立場で考えると、お客様にとって満足度の高い売場を完成させることが優先的に考えられます。そのため、商取引に関する情報を標準的な書式に統一して、企業間で電子的に交換する仕組みである「EDI」や「ウェブEDI」などについても、お客さまの満足度を上げるための1つのツールということができるでしょう。

 

ある大手の百貨店では、SCMに力を入れ始めて成功を上げています。SPAが発展していますが、SPA企業以上に取扱い品目が多い百貨店でSCMが成功することは、大きな利益を得ることができ、圧倒的に顧客支持を得ることができる有効な戦略と言えるのです。



このエントリーをはてなブックマークに追加