小売店の販売力が低下している

小売店の販売力が低下している

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小売業の現場では、「商品を仕入れて販売する力が弱まっていること」が、一番の大きな課題として挙げられています。仕入れて販売するという商売の基本を立て直さなければ、小売業の未来は見えてきません。

 

小売店の販売力が低下している

 

小売業は、小さいもの、単価の低いものをコツコツと地道に販売していくと意味で、大売業では決してありません。英語では、Retailerと呼び、Re(再び)とtailer(仕立てる人)という言葉で成り立った意味なのです。

 

小売業と言えども形は様々で、「売上仕入れ」がメインの取引形態になっている百貨店もあれば、たくさんの専門店をテナントに入れて、ショッピングセンターをつくっているGMSという形態もあります。これらは小売業と言えるのでしょうか?大きく成り過ぎて小売業の本質部分を見失ってはいないだろうかと考えさせられる形態も多いのです。

 

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小売業の業態は、時代の移り変わりとともに変わります。しかし、その役割は同じです。それは、お客様の代行となって、店頭にお客様の要望に応じた品揃えをするということです。ますます情報が氾濫し、お客様から見ても何が正しく、何が本当に必要なのか判断しにくい時代です。ここで、本当に小売業の存在意義というものが発揮されるのです。

 

「こんな商品があったら便利なのではないか。」、「今度の旅行にこのカーディガンを。」といった具合に、お客様のことを考えながら店側が品揃えをする、このことが小売りの原点であり、真髄なのです。

 

 

海外のSPA企業は、「買い取り」が当たり前の制度として成り立っています。日本のSPAや専門店、通販会社のアパレルも基本的には買い取りが通例です。というのも、「信用」がなかったので買い取りという方法でしか、メーカーと取引をすることができなかったという理由があるのです。

 

結果的に見れば、この方法はリスクを背負うやり方と言えますが、これらの企業のほとんどが好調であるのは、真剣にお客様のことを見て、商品を販売しているからと判断できます。商売の基本として、「仕入れて売る力」を磨くことはどのような業態にしても忘れてはならないことだと言えるでしょう。



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