日本のブランド力の弱さについて

日本のブランド力の弱さについて

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アパレルメーカーでは、次々と新しいブランドを作る印象がありますが、それはどうも日本のアパレルだけが特別に多いようです。日本のブランドの抱える課題を見てみましょう。

 

日本のブランド力の弱さについて

 

世界のブランドと日本のブランドの違いの中ではっきりとしている点は、日本には世界に通じるブランドがないということです。海外からのインポートブランドは、世界を相手に商売ができるという優れた点を持っています。

 

その一方で、国内ブランドは、一部の有名デザイナーブランドを除くと、ほとんどが「ドメスティックブランド」と呼ばれる国内だけ、あるいは一部地域だけに展開されるブランドなのです。ブランド育成に対する認識の差がこの違いを生んでいるのです。

 

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成功している欧米のブランドは、長期間にわたってお客様に支持されるようなブランド作りを心がけ展開しています。そのため下記のような特徴があります。

 

  1. オリジナリティがある
  2. 品質に対して妥協しない
  3. 自国の伝統、文化、生活様式に根差した商品づくりを心掛けている
  4. 必ずトータルライフスタイル提案を考えている

 

 

日本におけるブランド作りの際にも、上記のような点は意識はしているのでしょうが、日本独特のトレンド変化の速さに対応しようとするために、ブランドを増やしたり、ブランドコンセプトそれ自体を変化させていく、というような点で強いブランドを作りきれないという状況があるのです。

 

LMVH(ルイヴィトングループ)全体の世界の地域別売上推移とファッション部門地域別売上構成を示した図がありますが、それによると全体の87%がフランス以外の売上で、約34%が日本を含むアジア地域の売上なのです。

 

 

ファッション分野で見ると、全体の46%が日本を含むアジア地区の売上で構成されているのです。グループ内で1ブランド当たりの売上高が圧倒的に高い「ルイ・ヴィトン」の存在は、同社の世界進出を支えました。

 

世界ブランドの成功からも見れるように、これからは、国産メーカーにも世界にも通用するブランド育成が日本においても求められていくでしょう。



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