H&Mなどの低価格ファストファッション市場

H&Mなどの低価格ファストファッション市場

このエントリーをはてなブックマークに追加  

H&Mが日本に進出し、銀座、原宿、渋谷を日本で広げるための中心的な店舗としました。そして、日本を中心としたアジア市場でも拡大しようと力を増しています。低価格トレンドカジュアルという市場を作ったH&Mの戦略を整理していきましょう。

 

スウェーデンのアパレルSPA大手、H&Mが日本に進出し、銀座、原宿、3号店として渋谷に進出しました。また、その後も郊外に二子玉川などにも店舗を作り、2012年には名古屋の松坂屋本店別館にも出店しました。今後はショッピングセンターだけでなく、百貨店や駅ビルなどへの出店も増えてくると考えられます。

 

H&Mなどの低価格ファストファッション市場

 

H&Mは、世界で1兆円以上の売上をあげるアパレル業界では、風雲児とも呼ばれる存在です。今や、GAPなどでは及ばないブランド力と勢いで頭角を現し、勢いを増している世界企業です。銀座と原宿への出店時には数千人が行列を作り、多数のマスコミがそれを取り上げたという歴史を残しました。

 

これは大きなPRとなり、100億円程度の効果があったでしょう。銀座と原宿の2店舗だけの出店で、H&Mは日本での知名度を一気にあげたのです。渋谷店や二子玉川店、また名古屋店などは全て1000坪程度の大型店で、グローバル旗艦店となりました。

 

スポンサーリンク

 

これは、海外で展開しているH&Mの大型店と同じ規模となり、日本でのトータル売上は200億円を超えたのです。H&Mは、当初の計画通り、都心でブランド力を作り、徐々に郊外に進出し力をつけていくという作戦が成功し、ますます拡大を続けています。成功を収めてきた同社では日本市場を下記のように分析しています。

 

  1. 流行に敏感な消費者が多い
  2. クオリティに対する厳しい目を持つ
  3. きめ細かいサービスを求める

 

このような分析に対して、同社がもっとも気を付けたことは、「品質管理」です。厳しい目を持つ日本の消費者に対し、H&Mでは品質管理専門のスタッフを初めて常駐させ、その品質管理スタッフ研修を2〜3か月かけて行うなど、きめ細やかな対応を徹底しているのです。このような施策を実行し続けることができれば、H&Mの商品は今後も売れていくでしょう。

 

強みは、「ローコストで商品を生産でき、付加価値をつけて販売できる体制づくり。」を実現する戦略フォーマットを作ったことです。

 

オープン当初に比べて日本での月坪効率が落ちているとは言え、月坪40万以上の売上です。この数字は、同社の世界平均の2倍です。今後は、時代とともに変化する日本の消費者を正確に把握し、それに対しトレンドを提案できるかどうかが成長の決めてとなるでしょう。



このエントリーをはてなブックマークに追加